WORKS

Z邸には美しい秩序がある。それをもたらしているのはタイルと鉄、２つの素材である。
コンクリート打ちっぱなしの壁に沿って、ひとつの道のように伸びるタイルのアプローチは、
外部の世界と家の内側をゆるやかにつなぐ。
玄関からダイニング、コートヤードも同様サイズのタイル張りにすることで、
家全体のトーンが生まれた。
その中で空間を引き締めるのが階段と柱の黒い鉄。木の温もりと共存する力強さを感じさせる。

Z邸はコートハウス。
街の真ん中にあって、広い中庭がプライベートの静粛さと開放感を両立させている。
ダイニングと中庭がタイル張りで統一され、向かい側には同じデザインの階段が配されていることから、内と外のつながりがとても強い。
広さに余裕を感じながら暮らせるデザインである。
一方、外側を見ると、柱のない屋根が駐車スペースを守る。
圧迫感のない佇まいは、街中の住宅にふさわしい。